歯車噺

このカードは特殊召喚することができない

オルターガイストの回し方

昨日行われた店舗代表戦で念願の初店舗代表を獲得したので、記念にオルターガイストの回し方について書いていこうと思います。特にこれからオルターガイスト使ってみようかなーと思
っている人やオルターガイスト苦手なんだよなーと思っている人の負担が少しでも減ると嬉しいなーと思っています。

 

1 概要

2 基本的な立ち回り

3 弱点

4 まとめ

 

 

 

1 概要

 

まず、オルターガイストは何をするデッキかについてなのですが、端的に言ってしまえば妨害を行うデッキです。現代遊戯王をやっていると手札1枚から3ハンデス2妨害みたいな鬼のようなムーブをしてくるデッキと対戦することがあると思いますが、オルターガイストはそうした派手な動きをすることができません。しかし、各種オルターガイストカードには相手の行動を制限するカードが多く存在し、オルターガイストの基本展開を通すことによって徐々に妨害数が増えていき、最終的には、

 

ヘクスティア (魔法罠無効)

プロトコル (モンスター効果無効)

クンティエリ(攻撃無効)

シルキタス (フリーチェーンバウンス)

 

といった布陣を敷くことも可能です。オルターガイストを使い始めて2年半になりますが、この布陣まで辿り着けた試合で負けた記憶はほとんどありません。しかもヘクスティアには効果の発動に対して1ターンに1度の制約がないのでコストを捻出することができれば、何度でも無効効果を使用することができます。相手の伏せや破壊体系持ちのモンスターに対してはメリュシークで対応することも出来るので、対応力に優れたデッキであると言えます。

 

2 基本的な立ち回り

 

まずは兎にも角にもマルチフェイカーを捕まえに行きます。このマルチフェイカーによってオルターガイストは成り立っているといっても過言ではありません。罠カードが発動した場合、手札から特殊召喚、その後デッキから任意のオルターガイストモンスターを守備表示でリクルート、この効果の使用後、オルターガイストしか特殊召喚できない、とまあ、ざっくり書いてしまえばこんな効果です。オルターガイスト専用のヒーローアライブという表現を目にしたことがありますが、言い得て妙だなあと思います。このモンスターを手中に収めることによってデッキがどんどん回転していきます。

 

では次にマルチフェイカーを手札に加える手段ですが、1番手っ取り早いのはメリュシークです。メリュシークはフィールドから墓地に送られるとデッキからオルターガイストモンスターをサーチすることが出来るので、メリュシークをリンクリボー等に変換することによってすぐにマルチフェイカーを手札に加えることができます。後攻の場合はメリュシークで相手の盤面を削ってからリンクリボーに変換するのがいいですね。攻撃を忘れて変換してしまったせいで伏せられていた墓穴の指名者を踏んでしまったら目も当てられません。

同じ理由で141とクリッターも採用されています。141は召喚権を使わずにメリュシークを特殊召喚できるのが非常に強く、状況によってはリンクリボーに変換してマリオネッターをサーチ。マリオネッターNS。デッキから任意のオルターガイスト罠をセット。マリオネッターef、メリュシークとマリオネッターを入れ替え。なんでオシャレな芸当も可能です。ここでプロトコルをセットすることが出来れば次のターンで相手が何かしらのモンスター効果を使用すればメリュシークをコストにマルチフェイカーをサーチしながらモンスター効果を止めることが出来ますし、先に殴ってきたらそれはそれで灰流うららのケアにも繋がるのでいい事づくめだったりします。

クリッターは4枚目のメリュシークといった感じです。パワーはそれほど高くないですが、状況によっては手札誘発を引き込むことも可能ですし、一概に下位交換とは言えません。ただ、中盤に引き込んだ時やマリオネッター、メリュシークと合わせて引いてしまった場合は召喚権を奪い合うことにも繋がるので採用枚数には十分な注意が必要です。

そして最後に紹介するのがこのデッキの最強カードの一つ、パーソナルスプーフィングです。


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手札フィールドの任意のオルターガイストカードをデッキに戻して任意のオルターガイストカードをサーチすることが出来る、このデッキの円滑油です。状況に応じてカードを入れ替えることが出来るので非常に優秀です。たとえば相手が自分フィールドのオルターガイストを破壊しようとしてきた等に使用することでアドバンテージを得ることも出来ますし、オルターガイストマテリアリゼーションと組み合わせることで、オルターガイストを完全蘇生することもできます。また、手札にマルチフェイカーが既に存在する場合は、とりあえず発動時に入れ替え効果は使わずに発動だけして、その処理後にマルチフェイカーの効果を起動すれば、増殖するGを発動されてもその増殖するGの発動にチェーンしてスプーフィングの効果でマルチフェイカーをデッキに戻せば相手の増殖するGを無駄打ちさせることもできます。もちろんなにがなんでもシルキタスを出さないと死んでしまうといった局面ではそんな悠長なことは言ってられませんが、こちらに余裕がある場合は、できることなら増殖するGによる2ドローは避けて通りたいところです。オルターガイストは中盤を過ぎればアドバンテージが莫大に増えますが、序盤に一気にアドバンテージに差をつけられると相手の動きを止めることに手一杯になり、そのまま負けてしまうことがあります。なのでアドバンテージ差については常に頭の片隅に入れておきましょう。

 

では次にマルチフェイカーの使い方について解説します。マルチフェイカーは罠の発動が特殊召喚の条件なのでどのタイミングで罠を開くかが重要になります。たとえば相手が展開系で、フィールドにプロトコルがセットされてる場合は、相手の初動に対してプロトコルを撃ちたいので、スタンバイフェイズに罠を開き、デッキから任意のオルターガイストを特殊召喚して迎撃体制を整えます。ここで特殊召喚するモンスターの候補筆頭はシルキタスです。シルキタスを特殊召喚することができれば、フリーチェーンで相手のカードをバウンスすることができるので、転生炎獣における初動になりうる下級モンスターやミラーマッチにおける相手のメリュシークなどをバウンスすることができればテンポアドバンテージを獲得することができます。更にコストでマルチフェイカーを戻せば、使い回すことも可能なので相性は抜群です。

 

次点はメリュシークです。メリュシークを特殊召喚する場合は、そのターンの妨害数が一つ減ることになるのですが、返しのターンでの動きが強くなります。伏せカードや手札に強い誘発などを持っている場合は相手の動きを罠や誘発でいなしながらエンド時にマルチフェイカーの効果を起動してデッキからメリュシークをリクルートして返しのターンでメリュシークの直接攻撃でボードアドバンテージを削り、メリュシークとマルチフェイカーを素材にヘクスティアをリンク召喚。メリュシークの効果でデッキからマリオネッターをサーチ。マリオネッターをヘクスティアのリンク先に召喚してデッキから任意のオルターガイスト罠をセット。といった動きが可能です。ここからマリオネッターの効果でヘクスティアを墓地に送ってマルチフェイカーを蘇生し、デッキからシルキタスをリクルートしつつ、ヘクスティアの任意のオルターガイストカードをサーチするといった流れも非常に強力なので状況に合わせて使い分けていきましょう。オルターガイストを使っていくとわかるとは思いますが、オルターガイストは相手のデッキによって動きを常に変え続けなければならないデッキです。相手がモンスター効果を主軸にして動くデッキなら素早くプロトコルを構えることを念頭に置きますし、罠ビート系のデッキなら重く神を踏まないように立ち回る必要があります。魔法罠を主軸にする閃刀姫ならヘクスティアを出来るだけ早くリンク召喚して、と言った感じです。デッキごとに有効な戦術が変わっていくので、そうした細かい部分を見極めていくのが非常に楽しいです。

 

手札から特殊召喚することが多いクンティエリも状況によってはマルチフェイカーから特殊召喚することがあります。たとえば相手のフィールドにマルチロールやシャンバラなどの厄介なカードがある場合はクンティエリの出番です。対象に取ることさえ出来ればあらゆるカードの効果を無効に出来るので、非常に優秀。守備も2400と高く、痒いところに手が届く便利なカードです。

と、ここまでマルチフェイカーから特殊召喚するモンスターについて書きました。マリオネッターを特殊召喚した方がいい場面もあるので、それは状況に合わせて判断してみてください。

 

3 弱点

 

兎にも角にも伏せ除去に弱いです。ハーピィの羽根帚やツインツイスター、最近ではライトニングストームによって致命傷を負うことが多々あります。むろんサイドチェンジ後はそうした伏せ除去による被害を最小限に抑えるため、やぶ蛇を入れたり、誘発を増やしたり、尖ったカウンター罠を増やしてみたりと様々な選択肢があるのですが、構築の段階でどのデッキと対戦したらこのカードを抜いてこのカードを入れようと考えていないと、たとえば罠が少なくなってマルチフェイカーの効果を起動することが出来ない、だとか、二ビルやファンタズメイを積んだはいいもののマルチフェイカーと被ってしまって手札で渋滞を起こしてしまうなてことにもなりかねません。僕なんかはサイドチェンジがド下手なのでよくサイドチェンジでミスをしてしまいがちです。

レッドリブートは終わりです。

 

4 まとめ

 

総じてオルターガイストは、安定感に優れた非常に強力なデッキです。慣れるまでには割と時間がかかるかもしれませんが、慣れてしまえば自在に局面をコントロールし続けることが出来ます。勝負事において必要なことは相手がされたら嫌なことをし続けることだ、なんて言葉を読んだことがありますが、まさにそんな感じです。相手がされたらいやなことはなんだろうなと懸命に模索しながら自分の展開を通していく、そんな感覚で普段オルターガイストを使っています。

今日発表された新規カード


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オルターガイストプークエリも非常に強力なカードです。手札からリンク素材にすることができるので、マリオネッターやメリュシークと絡めてヘクスティアをリンク召喚。一月に登場するリンクロスを絡めればフィールドにリンクロスとトークン二体、手札にフェイカーといった体制を整えることが出来ます。オルターガイストは初動さえ握れば相当マウントを取りやすいデッキなのでプークエリの登場によって先行でできることが増え、より一層充実したデッキになるんじゃないかとそのように思っています。しかしながら数日後には制限改訂もありますし、来週にはオルターガイストの天敵、ドラグーンオブレッドアイズが登場します。どれほどこのカードが環境で使われるかは全くの未知数ですが、オルターガイストのメインギミックでこのカードを突破することはほぼ不可能です。なので死ぬ気で相手の融合を止めてください。アナコンダは全力で妨害してください。ヴェーラーや夢幻泡影がまたメインから採用されるかもしれません。多分ですけど。

 

そんなわけでオルターガイストの回し方について諸々書きました。来期は今期とはまた一味違う強さを獲得しそうなオルターガイスト。この機会にぜひ握ってみてはいかかでしょうか?

 

それでは!